ブログ

博士号でもMBAでも満足できなかったこと①

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

僕がリベラルアーツを題材にし、しかも理系ビジネスパーソンをターゲットにしてこの事業を始めたのは、僕自身がペルソナであり、原体験を経たからです。
約20年のキャリアを振り返りながら、その原体験を紹介したいと思います。

薬学部に通っていた僕は研究者に憧れ、就活に没頭しエントリーシートを出しまくってなんとか民間企業の研究職に就くことができました。

一流の研究者になってやると意気込んで飛び込んでみた世界。

周囲は高学歴だったり立派な研究歴をもつ同僚や先輩で溢れていました。

たちまち劣等感にさいなまれた僕は、博士号を取って自信をつけようと思い立ち、当時勤めていた会社の同県内にある大学に社会人入学しました。

終業後と休日に研究室へ通い、夢中で実験に取り組みました。

途中アイドリングした時期もありましたが、5年ほどかけて3報の査読付き英語論文を筆頭著者として投稿し、なんとか博士号(工学)を取得できました。

気付けば30歳を過ぎていました。

「博士号は”研究者”と認められるためのスタートライン」

そんな厳しい言葉を当時聞いたことがありました。

しかし、僕が博士号を手にした頃には、すでに自分よりもはるかに優秀な後輩や同僚たちがメキメキと頭角を現していました。

そして年齢的には管理職を目指すという選択肢がちらつき始めた頃でした。

ようやく研究者のスタートラインに立てた!よしやるぞ!と思ったら、今度はリーダーとしての資質が求められるようになってきたのです。

ここまで、新卒からひたむきに研究に向き合ってきた十数年はほぼサイエンス一色でした。
これを「自然科学のステージ」とここでは表現しておきます。

マネージャーを目指すことにした僕は、会社で受けさせてもらった研修がきっかけで何を血迷ったのかMBAを取りたいと思うようになり、ビジネススクールに通い始めました。
40歳の頃です。

ここから大きな転機が訪れます。
(②へ続く)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加