2024/6/29(土)開催
坐禅を通じて自分自身と向き合い、心身をリセットする。
第一部はフィールドワークプログラム。
梅雨の隙間で奇跡的に晴れた日の朝10時、4名の理系ビジネスパーソン(民間企業勤務、会社経営)が集合したのは加西市北条町東高室にある曹洞宗のお寺「西福寺」。
ご住職から坐禅の説明を頂き、20分間の坐禅。
日頃の喧騒を忘れ自然の中に在る今の自分の姿を感じる時間となりました。
執着を捨て続けること。
坐禅で心身が整った後は、ご住職を囲んでお茶を頂きながら対話。
「放下著(ほうげじゃく)」とは禅の言葉で全てを手放すこと。
現代社会に生きる私達、そしてサイエンスの世界で生きてきた理系ビジネスパーソンにはそう容易なことではありません。
しかし、自分に対しても周りの人に対しても「ねばならない」という執着を捨てることができたら、自分自身の人生も人間関係も豊かになりそうです。
地域の恵みを頂く。
一行が次に向かったのは北条町横尾の「EK.delicafe」。
地元の季節の食材がたっぷりのランチを頂きました。
都市部で暮らすメンバーにとって普段は意識することの少ない地産地消。地域の自然と生産者、生産者と提供者、提供者と消費者のつながりがあって初めて実現する地産地消のエコシステム。
昔は当たり前だったこの仕組みがどこか特別なことになってしまった日常に、美味しさとともに有難さを感じました。
ちなみにこの時期のイチオシ加西のトマトはとても甘くてみずみずしく、大好評でした。ご馳走様でした。
在来種を守る使命を受け継ぐ4代目農業家の想いに触れる。
次に訪れたのは東剣坂町でハリマ王にんにくやぶどうを栽培する「株式会社北本ファーム」。
曾祖父の代から守り続けている在来種にんにくの「ハリマ王にんにく」へかける熱い想いが4代目の北本さんから溢れました。
北本さんは他の農家と種を積極的に交換するのだそう。商売道具とも言える叡智のつまった財産なのに…と思ってしまいがちだが、それは人を大切に想うが故であり、4代続く農家が決して営利のみで生き抜いてきたのではことをわかりやすく私達に教えてくれました。
これからの理系ビジネスパーソンに必要なコトとは?
第二部はダイアログプログラム。
北条町北条に5月にオープンしたばかりの一般社団法人ユニテさんが運営する複合施設「metate」へ一行は移動。
築160年の古民家を改装した、カフェと貸しオフィスとお試し居住スペースが一体となった複合施設です。
この素敵な空間で、加西市でSTEAM教育の第一人者として活躍してこられた株式会社ジオグリフの田畑さんを囲んで、「これからの理系ビジネスパーソンに必要なコト」について、理系をバックグラウンドに持つメンバーならではの視点で語り合いました。
サイエンス × アートの力。
私達世代が置かれてきた理系教育のカリキュラムでは専門性が重視され、哲学などの教養を学ぶ機会は極めて限定的でした。
しかし、社会に出てみると専門性だけでは限界を感じる場面が訪れることを共通して認識していました。
もともとロジカルに考えることが得意な理系ビジネスパーソンだからこそ、ロジカルに考えてアート思考で実行できるポテンシャルを秘めているというポジティブな意気投合でプログラムを締めくくりました。
参加したモニターの声
✓自身の仕事の内容と仏教の関連が見えて面白かった
✓どんな思いで生産者が農業をしているのかを知ることができた
✓坐禅、食への感謝、理系人材の生き方という流れが美しく、自然と最後の対話が盛り上がった
✓加西へまた来たくなった